日経225OP

暗号資産オプション/CoinCallについて

 暗号資産の将来性に注目をして保有をしている人は数多くいると思います。暗号資産を保有している人は、これまでは値段の変動に対して打つ手は限られていました。

 下落をしたときは耐えるしかありませんし、配当があるわけではないので価格が停滞した場合は収益を上げられません。 Coincallではオプション取引を提供することによって投資家に幅広い選択肢を提供しています。

CoinCallとは

 CoinCallは暗号通貨のデリバティブ取引に特化した取引所です。特にオプション取引に力を入れています。一般的になじみの薄いオプション取引の敷居を低くするため、インターフェイスを工夫してわかりやすくしています。

 もちろん暗号資産のデリバティブやオプション取引に詳しい人にも満足のいくインターフェイスも提供しています。今後は日本国内の資金を直接CoinCallに入金できたり、AndroidやiOS対応のアプリも実装するらしいので期待しています。

オプション取引とは

オプション取引の用語

オプション取引については最低限、以下のことを覚えてください。

  • オプション・・・・・・・・・権利
  • コールオプション・・・・・・ある値段で買う権利
  • プットオプション・・・・・・ある値段で売る権利

取引の種類

オプションは売りも買い可能です。つまりトレードする立場としては

  • コールオプション買い
  • コールオプション売り
  • プットオプション買い
  • プットオプション売り

の4つの立場を持つことになります。それぞれの立場の相場観は

コールオプション買い
原資産がいまの値段より上がってくれると嬉しい(原資産の上昇を望む)

コールオプション売り
原資産がいまの値段より上がってくれると悲しい(原資産の上昇を望まない)

プットオプション買い
原資産がいまの値段より下がってくれると嬉しい(原資産の下落を望む)

プットオプション売り
原資産がいまの値段より下がると悲しい(原資産の下落を望まない)

それぞれの立場を具体的に説明いたします。

全てのパターンにおいて現在の原資産の価格は23,500円とします

コールオプション買い(原資産の上昇を望む)

 24,200円のコールオプションを50円で購入するとします。原資産を24,200円で購入する権利を持っているということです。原資産が希望通り上昇して24,800円になったとします。原資産が23,500円→24,800円になったとしても、現在の原資産の値段に関係なく、コールオプションを持っていますから、24,200円で購入可能です。現在24,800円の値段がついているものを24,200円で購入できるのですからお得ですよね?

 逆に、原資産が下落して23,500円→23,200円になったとします。24,200円で買う権利は意味がありません。なぜなら、いくらでも現在の価格23,200円で購入できるからです。ということはせっかく50円で買った権利ですが、そのまま使わずに捨てることになります。ですから、コールオプション買いの人は原資産の上昇を望むわけです。

コールオプション売り(原資産の上昇を望まない)

 24,200円のコールオプションを50円で売るとします。24,200円の権利を相手に売るということは、自分は24,200円で買う義務が発生しているということです。原資産が23,500円→23,200円に下落したとします。上で説明したようにコールオプションを購入している人は権利を行使する意味がないので何もしません。その反対として、コールオプションを売った人は最初に50円を手に入れてそのまま、これが儲けとなります。

 では原資産が上昇して23,500円→24,800円になったとします。上で説明したようにコールオプションを買っている人は権利行使した方が得になるので、自分に「24,200円で買います」と主張します。自分はどうすればいいのでしょうか。どうしても原資産を引き渡さなければいけません。そのため高いこと承知の上24,800円で原資産を購入して、それを24,200円で引き渡さなければいけません。つまり売った人は損をするわけです。ですからコールオプションを売った人は原資産の上昇を望まないということです。

コールの売り買いについてまとめると以下の通りとなります。

プットオプション買い(原資産の下落を望む)

22,800円のプットオプションを90円で買ったとします。つまり22,800円で売る権利を持っているということです。原資産が23,500円→22,200円になったとします。22,800円のプットオプションを持っている人は、原資産が22,200円で売買されている中、22,800円で売ることができるわけです、お得ですよね。

逆に、原資産が23,500円→23,900円になったとします。23,900円で原資産が売れるということですから、22,800円で売る権利を持っていても意味がありません。ですから90円で購入した権利ですが、行使することなく捨てることになります。

 ということから、プットオプションを買っている人は原資産の下落を望むわけです。

プットオプション売り(原資産の下落を望まない)

22,800円のプットオプションを90円で売ったとします。原資産が上昇して23,500円→23,900円になったとします。上で説明したようにプットオプションを買った人は何もしないで権利を捨ててしまいます。その反対として、プットオプションを売った人は最初に90円を入手してそのまま、これが儲けとなります。

原資産が23,500円→22,200円に下落したとします。プットオプションを持っている人は現在22,200円のものを22,800円で売りつけてきます、拒否はできません。売りつけられた人は22,800円で買わされた原資産を現在の価格22,200円で処分しますので、差額損をします。

ということから、プットオプションを売っている人は原資産の下落を望まないわけです。

プットの売り買いについてまとめると以下のとおりとなります

暗号資産を保有している場合のオプション取引

プットオプション買い

 暗号資産を保有している場合、暗号資産が下落すると含み損となります。その時に保険としてプットオプションを買っている場合、原資産が下落するとプットオプションの値段は上昇します。上昇したプットオプションを売ることで含み損をある程度カバーすることが可能となります。暗号資産が上昇した場合は含み益が増えることになりますが、その代わり購入したプットオプションは下落します。これは暗号資産下落に対する掛け捨て保険のようなものです。

コールオプション売り

暗号資産を保有している場合、暗号資産には配当がありませんので上昇した時に含み益(売却益)以外に利益はありません。その時に現在の値段より少し上のコールオプションを売ります。さきほど説明したように、コールオプションを売っている場合、基本的には原資産の上昇は望んでいませんが、暗号資産を持っている場合は少し話が異なってきます。

25,000コールを400で売っている場合と売っていない場合のグラフとなります。暗号資産の値段が変動する場合でも、コールオプションを売っている場合は常に利益は売った値段400だけ多くなっています。

しかし暗号資産の値段が25,000を超えて上昇した場合、コールオプションが権利行使されてしまいますので、暗号資産が25,000以上に上昇してもコールオプションを売っている場合は利益が頭打ちとなります。

つまり、コールオプションを売るということは、暗号資産が上昇しても利益が頭打ちになるリスクを引き換えに、売った値段が利益として上乗せされるということです。

CoinCallでのオプション取引

CoinCallではオプション取引に慣れていない人のために簡易画面を用意してあります。

「コール or プット」
「売り or 買い」
「満期日」

3つを選択したあとで権利行使価格を選びます。右側に必要となるコストが表示されますので、確認をして「買い」「売り」のボタンを押すだけで取引が完了します。

以下の例はコールオプションを購入しようとする場合の例です

各権利行使価格について、売り買いをした場合、満期日までもっていた場合、売買価格も考慮した損益分岐点価格とその際のレバレッジを表示している点が興味深いです。コールオプションを購入しようとする人は

1.満期日までに暗号資産がいくらになるのか予想する
2.損益分岐点価格とレバレッジを確認
3.コストがいくらか確認

を考慮して「買いボタン」を押すだけです。

 例えば「2023年9月29日期限 コール 買い」の場合を考えると、29,000を選択した場合、暗号資産が2023年9月29日に29,444以上で利益となり、レバレッジは58.63倍、購入コストは1BTCで444.3USDとなるわけです。

日経225オプションは取引歴が長いのですが、このようにシンプルな取引画面は全くなく、非常に面白いと思いました。

 いまはすっかり下火になっているようですが、昔「eワラント」というレバレッジをかけた少額で取引できる商品があったのですが、それと非常に似ています。eワラントの場合は買いのみで売りはできませんでしたが(当時はそれが不満だった)、CoinCallの場合は売りも可能です。その点でも非常に面白い商品だと思います。

CoinCallへの登録

こちらからアクセスしていただいてeメールやパスワードなどを登録してアカウントを作成してください。

X(旧twitter)で暗号資産オプションの存在を知って口座を開けてみました。日経225オプションとは違った商品設計で、少しトレードをしてみましたが、日経225オプションではできないであろう戦略も何個か思いつきました。おいおい解説できればと思っています。

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CoinCall Webサイト

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